お茶のきもの

普段は、
「きものは自由に」
「格なんか気にしなくていい」
と言い続けているのですが例外があります。

お茶のきものです。

きもの愛好者の中でも、お茶をされている方はとても多い。
そして必ずといっていいほど聞かれるのが、
「このきものと帯、お茶に使えますか?」という質問です。

いつもなら「最終的にはお好きに」とお伝えするのですが、
これだけはそう簡単にはいきません。

私自身、ほんのわずかですがお茶を経験したことがあります。
わずか、というより、かすった程度です。

でも、そのわずかな体験と
ベテランの方のお話から感じたのは、
お茶の本質は「おもてなしの心」だということです。

そして不謹慎を承知で言うと、
それは究極の「おもてなしのこだわりゲーム」
だと思っています。

お道具から掛け軸、花一輪まで、
「あなたのためにここまでこだわりました、
わかっていただけますか。」

「これほどのものをご用意いただいて、
こちらこそ恐縮です。」
という、心のやりとりを楽しむ世界です。

だとすれば、きものも例外ではありません。

季節、色、柄、小物、
そしてそれにまつわる由来やストーリーまで、
徹底的にこだわるのがお茶のきものの本来の姿です。

どこまでこだわるべきかは、
場の格式や先生の方針によっても変わります。
私たちにはその判断ができません。

ですから、
どんな質問をいただいても最後は必ず
「先生に確認してください」という返事になります。

いつものお稽古から
こだわることを指導される先生もいれば、
普段はもっと気楽にという先生もいます。

ベテランになるに従って
ご自分で判断されるようになるのかもしれません。
きもの選び自体が
お茶の楽しみのひとつにもなるのでしょう。

初心者の方ほど、
先生や先輩に確認されることをおすすめします。

きものを「自由に」「気楽に」「自分らしく」
と言い続けてきた私ですが、
お茶だけは別の考え方をしたほうがいいようです。

それは着るものの問題ではなく、
お茶の世界観の中で考えるもの。

いつもと違う答えしかできませんが、
どうかご容赦ください。

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